応募写真8
おじいちゃんの想い「倶會一處」
お墓参りに行き、子供が産まれたことをおじいちゃんに伝えてきた。
お墓を掃除し終えた時に母が私に「将来はこのお墓に入りたい」と言った。
お墓の前で手を合わせていた時だった。
母は、お墓に刻まれている「倶會一處」という言葉の意味を教えてくれた。
「倶(とも)に一つ処に···」これは「〇〇家墓」といったものではなく、誰もがここに来ていいという意味なのだという。
おじいちゃんが建てたこのお墓は、家族や親族、縁ある人がみな再び巡り会えるようにと願いが込められている場所になるようにと、そういう思いでこの文字にしたのだと。
だからここには、おじいちゃんだけでなく、母の代も、そのまた代々の家族たちも眠っているのだと教えてくれた。
何度も墓参りに来ていたのに、その話を聞くのは初めてだった。
この話を忘れないように覚えておいてそしていつか、私も子供にこの場所の意味を伝えられたらと思った。