応募写真81

おじいちゃんがお話ししたいって

平成17年に母を介護していた父が亡くなり、その後は一度も自宅で生活する事なく、平成26年末に誤嚥性肺炎で入院し、翌月1月17  日に父のところに逝きました。
当日の夕方に面会に行った私にニコニコとした笑顔だけを残し、私から脱走するように逝ってしまいました。
わがままで父や私を困らせたのに、さよならも言わずに・・最後まで自分のペースで。
母をそばに置いておきたくて、誰もいない実家の仏壇に喉仏だけを祀っていましたが、自分の都合や流行病でなかなか父のそばに戻してあげることができませんでした。
「桜の季節に、皆さんでお墓に戻してあげてはいかがですか?」とお寺さんからお話があり心を決めました。
きっと、ゆっくり休養した父が元気な母の声を聞きたくなったのだと、そんな気がして父のもとへ送り出した日の写真です。
姉と私の連れ合いは五輪等の「先っちょ」に触れ、お願い事をしているのでしょうね・・
「お父ちゃん、お母ちゃん またご縁があれば何年か先に会いましょう。今度は私が親かもよ。」

大阪府 60代 女性