応募写真53

 

お墓参りで思い出をふりカエル

物心ついた頃から遠方のばあちゃんちに行くと、お墓参りをするのが恒例になっていました。
私が生まれる前に亡くなったじいじのお墓参りだと。
真夏の茹だるような暑い日も、真冬の雪降る中でも、土砂降りでも、必ず「ちぃちゃん(私)が来たんだからご先祖様にお顔見せに行かなきゃ。こんなに大きくなりましたって見せるんだよ〜」とお墓参りに連れて行ってくれたばあちゃんも、一昨年の夏に同じお墓に入りました。
あまりに突然で喪失感に包まれていた頃、今度は一人で行ったお墓参りで墓石に水をかけた瞬間。
涼しいと言わんばかりに墓石の間から元気に現れたカエルを見て、なんだか「いつまでも落ち込んでるだけじゃダメだ、いつもばあちゃんが言っていたように元気な姿を、成長した姿を見せられるようにしたい」と明るくなれました。
このカエルは思い出をふりカエらせてくれたカエルです。