応募写真94

柴田家の新入り

今まではお盆とかお墓参りにあまり興味がわかなかったし、気が向いた時にだけ行けば良いだろうと思っていたからそうしていた。
お盆だからお墓参りをしなきゃいけないとか、お盆だけ抑えておけばOKといったような形式ばった事より、普段から心の中で爺ちゃん婆ちゃんに感謝している方がリアルだと考えていたからだ。
地元を離れ上京して20数年、爺ちゃん婆ちゃんが生きている間にはひ孫を見せてあげられなかったが、子供が生まれると突然、地元北海道で子育てがしたくなった。
40歳を越えてからのUターンはかなり勇気がいったが、3年目にして仕事が少し落ち着きだし、ようやく休みが取れるようになってきた。
『そうか今日はお盆か』と気まぐれにお墓参りへ行きたくなり、息子たちをお菓子で釣って連れ出した。
『このお墓の中には君たちと血が繋がっている人たちが居て、俺たちをいつも守ってくれているんだよ』と教え、どうせだからみんなで記念写真も撮ろうぜ!と、男3人お揃いのサングラスで記念撮影までしてきた。
自分の中では初めて爺ちゃん婆ちゃんに子供たちをお披露目するような気がしていて、成長した子供たちと元気いっぱいに楽しくやってるよ!と伝えられるような写真が撮れるまで、何度も撮り直しをした。
ようやく納得が出来る写真が撮れて、『OK!』の声が墓地に響き渡ったその時の空は、夏真っ盛りの青い空に北海道らしくデッカイ入道雲がドカーッン!と沸き上がっていて、とっても気持ちが良かった。
凄く思い出に残る良い一日となり、この一枚は私の宝物になりました。
これからも家族みんなで力を合わせて、仲良く元気に宝物をいっぱい増やしていきたい。
それが、爺ちゃん婆ちゃんが一番喜んでくれる事だと思うから。