応募写真22
優しい背中
コロナ禍で里帰りをした鹿児島。
少し足の悪くなった94歳のおじいちゃんとそれを支えるおばあちゃん。
10年前の記憶を辿ると、近くの川まで3人で行って写真を撮ったりしていたが、いつからか一緒にお散歩というわけにもいかなくなってきた。
お墓まで車まで行き、車から降りて砂利道を歩く。
おじいちゃんは杖をつきながら少し早歩きをしているように見える。
きっと、自分の家族に会えるということが嬉しいのだろう、そんなことを思った。
線香に火をつけて杖から手を離して手を合わせる。
その動作ひとつひとつが丁寧でとても優しい。
小さい頃から家族と来たお墓参り、少し時間はかかったが先祖や今在る家族を思うこと、そんなことの大切さを知った。
こうして大切な二人の姿を撮ることにシャッターを切ることの意味を感じながら過ごした時間となった。